モラハラと離婚

 

モラハラと離婚

モラハラ被害者が離婚に踏み込む経緯

 被害者には2つの選択肢があります。

 

1.これまで通りの過ごし、先が見える生活を送る。
2.加害者から遠のき、先の見えない生活を送る。

 

 実はこれまで統計として、モラハラ被害者の多くは1を選ぶ傾向にあります。
 加害者との繋がりが無くなることによる、新生活への不安が理由だそうです。

 

 しかし、これまで通り、常に急迫した心が休まる事のない日常を送ることになります。
 「先が見える生活」と「安定した生活」を同一視しないようにしてください。
 1.は先が見えるだけであって、安らぎは絶対にありません。安定とは言えません。

 

 モラハラがあるかどうかは関係なく、世の中には見通しの利く確実性の高いものなど、なかなかありません。それでも、人生の選択は、個人の権利です。率先して取り戻していきましょう。

 

 まずは、モラハラ加害者と距離を置くことが第一です。
 そうすれば、自身の考えを持ったり、自分の心を取り戻すことが徐々にできるようになっていきます。

 

 自分の心を持てるようになると、第2段階へ進めます。それは、相手から離れられない理由を考えられるようになるということです。
 「本当にその人ではないとダメなのか?」「ただの思考の放棄ではなかったのか?」
 冷静さを取り戻すと、少しずつ、自分に置かれた立場が見えてくると思います。
 経済的な独立も冷静に分析でき、離婚という決断も見えてくるでしょう。

 

加害者は反省したフリをする

 別居したり、実家へ帰るなどして物理的に距離を置くと、加害者の攻撃は“一時的に”止んだり、もしくは緩くなったりします。
 それがずっと続けばいいのですが、そうはいきません。
 一応、加害者は変わったフリをします。しかし、それは、自己の都合のよい領域に再び巻き込もうとしているだけなのです。被害者は簡単に歩み寄ってはいけません。
 元に戻る事による期待よりも、離れることによる期待の方が確実であり、何より被害者自身の人生に大きなゆとりが生まれます。

 

ヨリは戻るのか?

 ヨリを戻すことを全否定はしません。
 ただし、ヨリを戻すなら、「相手がモラハラ体質であることを理解した上で自分は選んだ」ということを忘れないようにしてください。
 外部との交流や定期カウンセリングなどで自己を保持するよう努めてください。
 同じ空間で生活していたとしても、思考は別世界、理解不能領域であると割り切ってください。
 同じ空間で生活していたとしても、加害者の事よりも自分の心に目を向けてください。
 そして、「本当にダメだ」と思ったときには、自分を責めずに、他の選択肢を模索するようにしてください。

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